カレン・ホーナイ【ホーナイ全集 第2巻】現代の神経症的性格まとめ

健康

2023年1月31日のブログ、【カレン・ホーナイ全集 第6巻】神経症についての考察と名言まとめの中で、

・神経症とはなにか?
・ぽよら自身の神経症について
・神経症を克服できたワケ
・神経症の治し方

について執筆しました。

このブログでは、カレン・ホーナイの名を世に知らしめた著書「ホーナイ全集 第2巻 現代の神経症的性格」の内容について、なるべくわかりやすくまとめます。

【ホーナイ全集 第2巻 現代の神経症的性格】

出版社 ‏ : ‎ 誠信書房
発売日 ‏ : ‎ 1993/5/1
ページ数 ‏ : ‎ 296
内容:カレン・ホーナイによる神経症的人格に関する学術書

これまでのまとめブログはこちらです。

第1巻 女性の心理 カレン・ホーナイ【ホーナイ全集 第1巻】女性の心理まとめ
第2巻 現代の神経症的人格 カレン・ホーナイ【ホーナイ全集 第2巻】現代の神経症的性格まとめ
第3巻 精神分析の新しい道 カレン・ホーナイ【ホーナイ全集 第3巻】精神分析の新しい道まとめ
第4巻 自己分析 カレン・ホーナイ【ホーナイ全集 第4巻】自己分析まとめ
第5巻 心の葛藤 カレン・ホーナイ【ホーナイ全集 第5巻】心の葛藤
第6巻 神経症と人間の成長 カレン・ホーナイ【ホーナイ全集 第6巻】神経症と人間の成長についての考察と名言まとめ
第7巻 精神分析とは何か カレン・ホーナイ【ホーナイ全集 第7巻】精神分析とは何か

神経症的人間の特徴

本題に入る前に、カレン・ホーナイは「人類すべてに当てはまる正常な心理状態などというものはない」としています。

なぜならば、ある人を神経症と決めるのは、その人のライフスタイルが、現在の社会集団において正しいとされているライフスタイルと一致するかどうかによるからです。

そのライフスタイルは当然、文化、時代、社会階層、性別によって左右されるため、もともと医学用語である「神経症」という言葉は、もはや文化的意味を含めずには使えないと言えます。

それを踏まえた上で、<神経症的人間の特徴>を表にまとめます。

不幸な体験克服できる年齢になる前に経験。
そのため、困難を解決できないあるいは人格損傷という代償を払って困難を解決。
不安強い
葛藤対処できない
反応バリエーションが乏しい
例)すべてを疑いの目で見る、些細な批判も受け付けない
自己肯定感低い
例)自分を弱くしみじめにしたり病気になることで対処すべき問題を回避
思いやり全く欠けている。反面、他人からの思いやりや称賛を要求。
思いやりを持ったとしても、その行動は強迫的。
依存度高い。
他人の承認や情愛に過度に依存することで、他人からの要請すべてを回避する。
自己主張広範囲にわたり押さえつける。
自己防衛できず嫌とも言えず願望も表現できないため、成り行き任せに生きている。
敵対行動障害あり。
攻撃的だったり、いじめられているとか騙されたなどと思い込む。
性的活動強迫的に求めるまたは押さえつける
強迫的行動あり。
大半が避難回避の要求から生まれる。
妄想傾向おおげさ。
自分が無価値な存在という感情を覆い隠すため。
マゾヒズム的衝動あり。
自己放棄を目的とした葛藤から生じる。

これらはすべてがつながっているわけですが、客観的に見ると、神経症的人間は自分で自分の成長の邪魔をしているような人間だとわかります。

次の章では、神経症的人間が抱く「不安」に焦点を当てます。

神経症的人間の不安

神経症になる主な原因は、「不安」とそれに対して作り出された「防御」です。

では、そもそも不安とはなんでしょうか?

不安は、「危険に不釣り合いな反応」あるいは「想像された危険への反応」です。

たとえば、高所に行くと「生きたい願い」と「身を投げたい誘惑」が葛藤を生み、不安につながることは容易に想像できるでしょう。

ちなみに、不安と意味を混合しがちな「恐れ」は、「直面する危険に釣り合った反応」です。

不安はすべて共通の背景から発生します。

それは、幼児期における両親からの愛情の欠如、そして自分が敵意に満ちた世界にたった1人で無力な存在であるという感情です。

神経症的人間は、不安になると身を守るために他人を支配したり、敵対的になったり、自己卑下したり、報復、服従、妄想、嫉妬、避ける、麻痺、引きこもるといった“仮面”をかぶるようになります。

しかし、本人はそれを自覚していないばかりか、圧倒的な不運に対して勝ち目のない闘いを挑んでいるように感じてしまいます。

いずれ、“仮面”をかぶり続けることで不安が増大し、その“仮面”が人格となって固定されます。

このように、神経症的人間は不安から逃れて安心感を得るためにエネルギーの大半を消耗しているのです。

神経症の治療で大切なこと

人間の行動に影響を与えるのは症状でなく「性格」です。

そのため、たとえ医学的な知識が増えて症状が消えたとしても、根本的な性格が変わらなければ神経症が治癒したとは言えません。

ではどうしたらよいか?

神経症の治療法について大切なことは、「神経症患者を説得して不安を抱くのをやめさせようとするのではなく、特定のことがその人にとって持つ意味を発見すること」なのです。

さいごに、人間は他人から愛されている、関心を持ってもらえると感じるだけで、不安から解放され状態が改善する場合がある、という事実をお伝えしておきます。

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